抄録
河川法改正に伴って,新たな河川整備計画が策定され,河道改修や河川管理施設の整備に活用されている。河川整備計画の策定にあたっては,従来とは異なる計画手法(粗度係数,計画高水位の決め方,堤防防護ラインなど)が採用されたが,この手法の決定に際しては,土木研究所の山本晃一氏の研究成果が活用された功績が大きい。しかし,残念なことに山本氏は病により2019年6 月に逝去された。そこで,逝去から約5 年が経つのを機に,本報では山本氏の経歴(研究人生),河道研究の手法,河道特性論(研究の流れと河川整備計画等への適用),インパクト-レスポンス,急流河川の河道計画などについて,知り得るかぎり記述するとともに,山本氏が著書を通じて伝えたかったことの一部を紹介することとした。山本氏が辿った研究の流れは河道研究の流れそのものであり,河道特性論や河道計画に関係する技術者や研究者にとって,参考となる情報が多数含まれているので,是非参考とされたい。なお,官公庁・財団法人関係の組織名は改編により変更されたが,文中ではその当時の名称で表している。