日本水産学会誌
Online ISSN : 1349-998X
Print ISSN : 0021-5392
ISSN-L : 0021-5392
報文
マツカワVerasper moseri における三倍体および雌性発生二倍体の誘起
森 立成齊藤 節雄岸岡 稚青荒井 克俊
著者情報
ジャーナル フリー

2004 年 70 巻 2 号 p. 145-151

詳細
抄録

マツカワVerasper moseri の育種基盤の確立を目的に, 紫外線による精子の不活化および染色体倍数化のための好適染色体操作条件を検討した。マツカワ精子は, 紫外線照射強度10mJ/cm2以上で不活化された。三倍体誘起の最適低温処理条件は−1.5℃, 受精後9分, 持続時間90分間であった。第二極体放出阻止型雌性発生二倍体では低温処理で−1.5℃, 受精後3~9分, 60~90分間, 圧力処理で650Kg/cm2, 受精後7分, 持続時間6分間であった。同様に, 圧力処理による第一卵割阻止型雌性発生二倍体誘起では, 受精後150~240分において孵化仔魚が得られた。

著者関連情報
© 2004 公益社団法人 日本水産学会
前の記事 次の記事
feedback
Top