大阪府立水産試験場
国土環境株式会社
2005 年 71 巻 4 号 p. 594-600
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関西空港島人工傾斜護岸の生物育成機能を明らかにするため,優占種であるカサゴの摂餌生態と餌料環境を自然岩礁海岸と比較した。空港島の石積み傾斜護岸では,自然海岸に比べカサゴ成魚の摂餌量が少なく,その餌生物組成は端脚類に偏っていた。また,空港島護岸の底生動物相は自然海岸より貧弱で,特にカサゴ成魚の主餌料である十脚類の個体数が少なかった。これらから,空港島護岸のカサゴ成魚の摂餌量の少なさは,好適な餌料生物が少ないことに起因していると考えられた。その理由について,空港島護岸の形状との関係を考察した。
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