日本水産学会誌
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有明海におけるトラフグ Takifugu rubripes 当歳魚の漁業実態
松村 靖治
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2005 年 71 巻 5 号 p. 797-804

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抄録

トラフグ当歳魚の漁業実態を把握するため,全市場を対象とした漁獲統計資料の解析並びに標本船調査を行った。当歳魚は主に釣りと延縄によって有明海 4 県で漁獲され,1991~1995 年および 1999~2002 年の間に漁獲尾数:21~88 千尾,漁獲重量:3~20 トン,漁獲金額:8~47 百万円と年により大きく変動した。漁場は 9 月に沿岸浅海域で形成され始め,魚体が成長しながら徐々に沖合へ移動南下し 12 月に終漁した。CPUE からみた資源水準は,他の産卵場である八代海および博多湾で再生産された当歳魚の漁獲量の変動傾向と一致した。

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© 2005 公益社団法人 日本水産学会
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