日本水産学会誌
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短報
pH 調整したアリザリン・コンプレクソン溶液の希釈によるハタハタ稚魚の耳石標識
友田 努桑田 博
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2006 年 72 巻 1 号 p. 76-78

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抄録

全長約 30 mm のハタハタ稚魚を 5 段階の pH 値(5, 6, 7, 8 および 9)に調整したアリザリン・コンプレクソン(ALC)溶液の希釈海水(pH 7.57~7.81)に浸漬し,耳石標識を行った。浸漬方法は,ALC 濃度 40 mg/L で浸漬時間 22 時間とした。全区とも 95% 以上の稚魚が生残し,観察した各実験区 10 尾の耳石すべてにおいて蛍光リングの装着を確認できた。耳石の染色状態は pH 6, 7, 8 および 9 の 4 区間で差は認められなかったが,pH 5 区のみは他 4 区よりも明瞭に濃く染色された。

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© 2006 公益社団法人 日本水産学会
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