日本水産学会誌
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養殖イサキの死後変化に及ぼす刺殺条件と保存温度の影響
岡本 昭濱田 友貴三浦 勝貴野中 健桑原 浩一大迫 一史三嶋 敏雄橘 勝康
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2006 年 72 巻 5 号 p. 918-923

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抄録

養殖イサキの死後変化に及ぼす致死条件(延髄刺殺,苦悶死,温度ショック,脊髄破壊)と保存温度(氷蔵,5, 10, 15, 20℃)の影響を検討した。致死条件実験では ATP 量,IMP 量,K 値,硬直指数の経時変化は脊髄破壊が最も遅かった。夏期(飼育水温 25℃)と冬期(15℃)のイサキを用いた保存温度実験における死後変化は冬期群が夏期群に比較して遅く,10℃ 保存で K 値,硬直指数の上昇が最も遅延した。養殖イサキの死後変化の遅延は飼育水温に関らず,保存 24 時間以内で脊髄破壊後 10℃ 保存が最適であった。

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© 2006 公益社団法人 日本水産学会
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