2008 年 74 巻 2 号 p. 177-182
日本のドジョウ集団では自然三倍体と自然二倍体クローンが低頻度で出現するが,中国産における倍数体ドジョウの分布には不明な点が多い。本研究では,染色体観察および DNA 量フローサイトメトリーにより検出した三倍体および四倍体と二倍体間で赤血球核径が異なることが分ったことから,赤血球測定を含め,中国 29 地点から得た合計 762 個体の倍数性判定を行った。その結果,6 地点で三倍体が 3.3~6.7% の頻度で,また,4 地点で四倍体が 3.3~16.7% の頻度で出現することが判明した。