海藻はその生態特性から,二酸化炭素の吸収による地球温暖化防止や窒素の吸収による富栄養化防止などの機能があるとされている。そこで,伊勢湾東部沿岸において,2007 年 6 月から 2008 年 6 月まで,サガラメ群落の純生産量,炭素および窒素の吸収量を調べた。サガラメ側葉の年間新生数から乾燥重量ベースの年間純生産量を,側葉の炭素および窒素の含有率から炭素および窒素ベースの年間吸収量を求めた。サガラメの年間純生産量は,5.23 d.w.kg m-2y-1 であった。また,炭素,窒素の年間吸収量はそれぞれ 1.13 kgC m-2y-1 および 0.09 kgN m-2y-1 であった。