東京大学大学院農学生命科学研究科
2010 年 76 巻 4 号 p. 695-704
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ヤケ肉は変色(白化)や保水性の低下などを伴う異常肉で,マグロ類等で天然,養殖を問わず,夏季に発生が集中する。ヤケ肉の発生機構を明らかにするために,天然および養殖クロマグロの正常個体とヤケが発生した個体につき,普通筋および血合筋における肉質(メト化率,色調など)の相違および水溶性タンパク質成分の変化を調べた。その結果,ヤケ肉では成分の重合や分解が生じ,クレアチンキナーゼなど複数成分の消失が認められた。溶解度や熱分析の結果から,ミオグロビンの変性度合は小さく,変色には大きく関与しないと考えられた。
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