日本水産学会誌
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水温一定の水槽を用いた養生によるアコヤガイの脱核低減法
渥美 貴史石川 卓井上 誠章石橋 亮青木 秀夫西川 久代神谷 直明古丸 明
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2011 年 77 巻 3 号 p. 381-386

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抄録

水温を一定に保った水槽を用いて養生を行った際のアコヤガイの脱核低減効果を明らかにすることを目的とした。挿核手術直後の貝を,水温を一定に保った水槽と水温を 2-4℃ 上下変動させた水槽(両区とも濾過海水 25 L 入り水槽,止水条件)で 14 日間養生後,脱核率を比較した。その結果,水温を変動させた水槽の脱核率は有意に高かった。また,水温を一定に保った循環濾過水槽と海上で養生したものを比較した結果,後者の脱核率は有意に高く,水温を一定に保った循環濾過水槽を用いた養生は脱核率を低く抑えることが可能と判断された。

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© 2011 公益社団法人 日本水産学会
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