日本水産学会誌
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網走湖産シラウオの漁獲量および資源量変動機構
隼野 寛史宮腰 靖之真野 修一田村 亮一工藤 秀明帰山 雅秀
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2013 年 79 巻 3 号 p. 372-382

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抄録

1936~2007 年の網走湖産シラウオの漁獲量変動を調べた。シラウオは 1930 年代前半から網走湖に生息し,漁獲されるようになった。漁獲量は 1~94 トンの間で変動した。その変動には 1 年間隔の周期性が認められ,生活史に起因すると考えられた。漁期はじめの資源量は CPUE と稚魚密度により,36,763×103~487,590×103 個体と推定された。大規模な増水のあった年には降海が促され,不漁になる一方,翌年の親魚量は多くなった。親魚数と次世代資源の加入量には Ricker 型の再生関係が良く当てはまった。

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© 2013 公益社団法人 日本水産学会
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