ミズクラゲの給餌がマダイ稚魚に与える影響を明らかにするため,108 日間の給餌実験の後,体成分分析と行動実験を行った。マダイは 1 日当たり体重の 5.3 倍(単独)または 1.3 倍(配合併用)のクラゲを摂餌した。クラゲの給餌はマダイの成長に貢献しなかったが,若干のエネルギーを供給した。クラゲ給餌はマダイの脂質,脂肪酸,遊離アミノ酸組成に影響を与えなかった。一方,クラゲを給餌したマダイの横臥行動の発現率は有意に上昇した。以上から,大量発生したクラゲへの対処法として,放流種苗の補助餌料としての利用を提言した。