2015 年 81 巻 1 号 p. 97-106
バイオジェニックアミンの生成がみられたイワシ魚醤油もろみからヒスタミン生成菌として Tetragenococcus halophilus を分離した。本菌はヒスチジン脱炭酸酵素遺伝子を有し,本菌を人為的に接種したイワシ魚醤油もろみ中においてヒスタミンを生成した。魚醤油もろみ中でのヒスタミン蓄積を抑制するため,乳酸菌発酵スターターの接種量を検討した結果,発酵開始時にもろみ中に存在するヒスタミン生成菌数の 1,000 倍以上のスターター菌数を接種することでヒスタミン蓄積を抑制できることが明らかとなった。