日本水産学会誌
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短報
Dry marking によるサケ発眼卵への耳石標識の検討
飯田 真也宮内 康行小倉 康弘江田 幸玄片山 知史
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キーワード: Dry marking, サケ, 耳石
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2015 年 81 巻 4 号 p. 725-727

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抄録

Dry marking はサケ属魚類の卵を定期的に空気中へ露出し,耳石に識別可能なマークを施す省コストな標識であるが,ロシアでしか実用されていない。本研究では,我が国における Dry marking の能否を検証した。相対湿度(RH)が平均 95.2% で推移した水槽では鮮明な標識を施すことに成功したが,標識作業中の RH が平均 98.4%,作業の後半にほぼ飽和状態に達した水槽では,その精度が著しく低かった。鮮明な標識を施すには,卵を露出した水槽内の平均 RH を概ね 95% 以下に留める必要性が示唆された。

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© 2015 公益社団法人 日本水産学会
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