2016 年 82 巻 5 号 p. 686-698
本研究では1979-2013年の宮城県以北の太平洋側での小型いか釣り漁業データを使用し,スルメイカ冬季発生系群のCPUE標準化を目的とした。年,月,水揚港,それらの交互作用を説明変数とした一般化線形混合モデルを適用し,赤池情報量規準(AIC)およびベイズ情報量規準によって候補モデルを2つに絞った。交差検証の結果,予測精度が良かったのはAICで選択された最も複雑なモデルであった。そのモデルを用いて標準化CPUEを推定した結果,従来のCPUEによる相対資源量の過大・過小評価を修正できたと考えられた。