2017 年 83 巻 1 号 p. 41-51
対馬沿岸海域でCochlodinium polykrikoides赤潮と濁水の発生時に養殖クロマグロが大量斃死した。斃死が発生した養殖漁場周辺での赤潮発生状況と水質環境を調査することにより斃死要因の究明を試みた。斃死漁場では,C. polykrikoidesが172-795 cells mL−1の細胞密度で出現しており,濁度3.8-7.6 FTUの濁水が確認された。クロマグロの斃死は,C. polykrikoides赤潮水塊と濁水の曝露によって引き起こされた可能性が示唆された。