論文ID: 15-00063
中層・底層定置網の箱網用海亀脱出装置における扉の設計のために,アオウミガメ(標準直甲長 0.39-0.72 m)とアカウミガメ(同 0.63-0.84 m)の前肢のはばたきによって生じる推進力を屋外水槽で計測し,はばたきの周波数をビデオ映像より求めた。推進力とはばたきの周波数,一連のはばたきの回数は時間経過とともに減少したが,30 分経過後でも海亀脱出装置の扉を押し開けるのに必要な 40 N より大きな推進力が得られた。入網した海亀は,現在考案されている海亀脱出装置の扉を押し開けることが可能であると考えられた。