マツカワ受精卵の効果的で安全な消毒法について検討した。有効ヨウ素濃度50mg/lのヨード液で受精卵を15分間消毒しても, ふ化仔魚からPCRによりVNNウイルス遺伝子が検出されたが, 0.5mg/l濃度のオキシダントを含むオゾン処理海水で5分間消毒した場合は検出されなかった。受精卵の発生段階ごとにオゾン処理海水に対する感受性を比較した。モルラ期から嚢胚期では高いふ化率が得られ, モルラ期に0.5mg/l濃度のオキシダント海水に10分間浸漬する方法が, マツカワ受精卵のVNNウイルス対策に有効な消毒法と考えられた。