日本水産学会誌
Online ISSN : 1349-998X
Print ISSN : 0021-5392
ISSN-L : 0021-5392
ウイルス性神経壊死症原因ウイルスに汚染したマツカワ受精卵のオゾン処理海水による消毒
渡辺 研一吉水 守
著者情報
ジャーナル フリー

2000 年 66 巻 6 号 p. 1066-1067

詳細
抄録

マツカワ受精卵の効果的で安全な消毒法について検討した。有効ヨウ素濃度50mg/lのヨード液で受精卵を15分間消毒しても, ふ化仔魚からPCRによりVNNウイルス遺伝子が検出されたが, 0.5mg/l濃度のオキシダントを含むオゾン処理海水で5分間消毒した場合は検出されなかった。受精卵の発生段階ごとにオゾン処理海水に対する感受性を比較した。モルラ期から嚢胚期では高いふ化率が得られ, モルラ期に0.5mg/l濃度のオキシダント海水に10分間浸漬する方法が, マツカワ受精卵のVNNウイルス対策に有効な消毒法と考えられた。

著者関連情報
© 社団法人 日本水産学会
前の記事 次の記事
feedback
Top