日本水産学会誌
Online ISSN : 1349-998X
Print ISSN : 0021-5392
ISSN-L : 0021-5392
判別関数式によるニホンウナギとヨーロッパウナギの識別
岡村 明浩張 寰山田 祥朗宇藤 朋子三河 直美堀江 則行田中 悟元信 堯
著者情報
ジャーナル フリー

2001 年 67 巻 6 号 p. 1056-1060

詳細
抄録

ニホンウナギおよびヨーロッパウナギを迅速かつ簡便に判別する方法として, 4つの計量化した外部形態形質を用いた判別関数式を作成した。この式の有効性を検討するため, 宍道湖, 神西湖, 池田湖及び観音寺市内の河川で捕獲された天然ウナギ計162尾に対してこの式を適用し, その結果を遺伝子解析による判別結果と比較した。その結果, 判別関数式による判別正答率は最大96.3%であった。遺伝子解析による種判別の結果, ヨーロッパウナギは, 宍道湖15%, 神西湖27%, 池田湖94%及び観音寺市内河川10%の割合で出現しており, これらの水域におけるヨーロッパウナギの生息が確認された。

著者関連情報
© 社団法人 日本水産学会
前の記事 次の記事
feedback
Top