膵臓
Online ISSN : 1881-2805
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症例報告
慢性石灰化膵炎の診断後28年の経過中に発症した膵癌の1例
加来 豊馬伊藤 鉄英井上 直子河邉 顕大野 隆真宜保 淳也有田 好之名和田 新
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キーワード: 慢性石灰化膵炎, 膵癌
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20 巻 (2005) 2 号 p. 126-132

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抄録

慢性石灰化膵炎における膵癌合併率は, 2.9%から25%と報告されている. 今回我々は, 慢性石灰化膵炎の診断後28年という長い経過を経て発生した膵癌の1例を経験し, 両者の強い関連性が推測された. 症例は78歳, 男性. 元来大酒家であり, 50歳時に慢性石灰化膵炎と診断され, 61歳から当科外来にて経過観察中であった. 78歳時の平成16年4月に撮影した腹部CTで, 膵頭部に径1cm大の腫瘍が疑われたため, 同年6月28日に当科入院となった. 入院後の精査の結果, 肝転移を伴ったStage IVbの膵癌と診断して, gemcitabineによる全身化学療法を開始した. 石灰化膵炎では膵癌の合併を念頭においた, 注意深い経過観察が必要であると思われた.

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© 2005 日本膵臓学会
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