2005 年 20 巻 6 号 p. 489-492
IPMNの国際診療ガイドラインがまとめられ, 現時点での一応の分類, 診断, 治療方針が示された. しかし, とくに治療方針については, まだ明確にしなければならない課題が残っている. 例えば, 混合型はどう扱うべきか, 腺腫は切除適応ではないのか, 悪性の確実な術前診断は本当に可能になるのか, あるいは主膵管型や混合型を手術する場合の切除線はどう決めればよいのか, またその際の切除断端の判定の仕方などについて, 本邦の研究者は綿密な症例集積を続けることによって, 率先して明らかにして行かなければならない.