膵臓
Online ISSN : 1881-2805
Print ISSN : 0913-0071
症例報告
吐血を主訴とし出血性ショックをもたらした膵鉤部より発生した膵癌の1例
平井 隆二根来 裕二兵頭 剛三宅 孝佳國友 忠義村岡 孝幸辻 尚志名和 清人
著者情報
ジャーナル フリー

23 巻 (2008) 2 号 p. 172-179

詳細
PDFをダウンロード (1680K) 発行機関連絡先
抄録

患者は62歳,男性.自宅にて吐血し救急搬送された.上部消化管内視鏡検査にて十二指腸横走部に潰瘍性病変を認め,腹部CTでも同部に辺縁不明瞭なlow density lesionを認め,生検の結果も合わせ十二指腸癌と術前診断した.第10病日に突如大量吐血し,出血性ショック状態となり,緊急血管造影施行.第2空腸動脈より血管外漏出がみられマイクロコイルにて塞栓術施行し止血した.第22病日に開腹手術を施行し,十二指腸横走部切除,空腸部分切除,膵鉤部合併切除を行い,十二指腸下行脚と空腸を側側吻合した.切除標本では膵鉤部の切離断端近くに45×35×20mm大の腫瘍を認めこれが膵外に浸潤発育し十二指腸壁に浸潤して潰瘍形成し,さらに第2空腸動脈を巻き込んで破綻させた.病理検査では中分化型腺癌でDupan II陽性,keratin 7陽性,keratin 20陰性であり,膵癌と診断した.

著者関連情報
© 2008 日本膵臓学会
前の記事 次の記事

閲覧履歴
feedback
Top