膵臓
Online ISSN : 1881-2805
Print ISSN : 0913-0071
ISSN-L : 0913-0071
症例報告
膵破骨細胞型巨細胞癌の術後9年を経て残膵に管状腺癌を発症した一例
高岡 聖子浅木 彰則灘野 成人西村 理恵子寺本 典弘井上 武井口 東郎
著者情報
ジャーナル フリー

2010 年 25 巻 6 号 p. 682-686

詳細
抄録

66歳,男性.平成11年,膵癌にて膵体尾部切除を施行し,組織型は類破骨細胞型巨細胞癌であった.経過観察中の平成20年2月にCA19-9の上昇を認め,PET/CTにおいて残存膵頭部の腫瘤及び同部位へのFDG集積所見より膵癌再発を疑われ,当院紹介となった.術前の造影CTにおける進展度はT4(TS2,CH(-),DU(-),S(+),RP(+),PV(+),A(-),PL(-),OO(-))N2M0,Stage IVbであった.膵頭十二指腸切除に臨んだが,開腹時に腹腔動脈周囲神経叢への浸潤を認め,切除不能と判断し,試験開腹で終了した(組織診断:tubular adenocarcinoma).その後はgemcitabineによる化学療法を施行している.本症例は膵破骨細胞型巨細胞癌の術後9年目にして管状腺癌(tubular adenocarcinoma)を発症した極めて稀な症例と考える.

著者関連情報
© 2010 日本膵臓学会
前の記事 次の記事
feedback
Top