26 巻 (2011) 4 号 p. 555-562
症例は60歳代,男性.2年6ヶ月前に急性膵炎にて入院となり,保存的加療にて改善した.膵炎改善後の精査では主膵管拡張(直径3mm)のみであった.今回,上腹部痛が出現し,再精査となった.US,CT,MRCPにて主膵管径の増大(直径4~5mm)を認めたが,明らかな腫瘤性病変を指摘できなかった.EUSでは体部主膵管内に長径12mm大の低エコー腫瘤を認めた.内視鏡的に十二指腸主乳頭より粘液排出を認めた.ERPでは主膵管内粘液及び体部主膵管の不整狭窄を認めた.狭窄部のIDUSでは主膵管及び拡張分枝膵管内に充満する表面乳頭状の低エコー腫瘤を認めた.混合型IPMNと診断し,膵体尾部切除術を施行した.組織学的には腺腫であった.
画像の再検討では,初回精査のEUSで体部主膵管内に長径4.5mmの低エコー腫瘤を認識可能であり,doubling timeは212日であった.