膵臓
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II.ガイドラインの主な改訂点(慢性膵炎診療ガイドライン2015)
II-1.高力価パンクレリパーゼ腸溶性製剤,成分栄養剤による治療
阪上 順一十亀 義生保田 宏明加藤 隆介土井 俊文三宅 隼人片岡 慶正伊藤 義人
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2015 年 30 巻 6 号 p. 761-766

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抄録

慢性膵炎診療ガイドライン2009から慢性膵炎診療ガイドライン2015に移行したなかで,高力価パンクレリパーゼ腸溶性製剤,成分栄養剤による治療が新たに取り上げられた.高力価パンクレリパーゼ腸溶性製剤は慢性膵炎の腹痛に対しては弱く推奨(推奨度2)されており(エビデンスレベルB),脂肪便と体重減少を伴う慢性膵炎には強く推奨(推奨度1)される(エビデンスレベルA).有痛時や腹痛発作を繰り返す慢性膵炎に対しては,禁酒・禁煙を中心とした生活指導を行った上で,成分栄養剤による食事療法を考慮してもよい.

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© 2015 日本膵臓学会
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