膵臓
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症例報告
EUS-FNAで診断し得た膵腺房細胞癌の2例
神澤 真紀宮本 直和沢 秀博黒田 大介佐貫 毅全 陽
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キーワード: EUS-FNA, 膵腺房細胞癌, BCL10
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2015 年 30 巻 6 号 p. 805-811

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抄録

EUS-FNAで膵腺房細胞癌(ACC)と診断し得た2例について,その組織像を中心に報告する.2例とも70歳代男性で,腫瘍径はそれぞれ95mm,56mmであった.いずれも発見時に肝転移が認められた.EUS-FNAで得られた腫瘍組織は,類円形核,好酸性胞体を持つ異型細胞の充実性から腺房様増殖からなり,ACCと神経内分泌腫瘍(NET)が鑑別となった.免疫染色では種々の程度にsynaptophysinなどの神経内分泌マーカーが陽性となり,ACCとNETとの鑑別を要したが,いずれの症例もBCL10がびまん性かつ強く発現しており,腺房細胞癌と診断し得た.BCL10はACCに特異性の高いマーカーとして近年同定され,Trypsinを含めた既知のマーカーよりも発現がびまん性かつ強いことが多く,EUS-FNAを含めた微小検体でのACCの診断に有用であると思われる.

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© 2015 日本膵臓学会
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