膵臓
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原著
家族性膵癌高危険群のサーベイランス法(エキスパート・コンセンサス)
―日本膵臓学会家族性膵癌レジストリ委員会・家族性膵癌に関する小班会議―
北野 雅之森実 千種肱岡 範松林 宏行蘆田 玲子池浦 司伊藤 鉄英神澤 輝実川口 喬久河邉 顕小杉 眞司児玉 裕三清水 京子高橋 秀明谷内田 真一寺島 健志鳥嶋 雅子花田 敬士古川 徹古川 正幸古瀬 純司真口 宏介眞島 喜幸水野 伸匡水間 正道水本 雅己吉田 岳市和田 慶太高折 恭一
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2020 年 35 巻 4 号 p. 322-330

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抄録

家族性膵癌家系(一対以上の第一度近親者に膵癌患者のいる家系)の人々は,膵癌発症リスクが有意に高い.日本膵臓学会では,2014年から全国規模の家族性膵癌レジストリを運用しているが,家族性膵癌レジストリにより自らが膵癌高危険群と知った方へ説明するサーベイランス法のコンセンサスを得ることを目的とした.膵癌の画像診断・遺伝子診断に関するエキスパートのワーキング・グループを形成し,①膵癌高危険群の定義,②膵癌高危険群の初回検査法,③膵癌高危険群の経過観察法,に関する22のステートメントを作成した.それぞれのステートメントについて,日本膵臓学会評議員による賛否の投票を行ったところ,21のステートメントについて,75%以上の合意を得たため,エキスパート・コンセンサスとした.本エキスパート・コンセンサスを用いることにより,家族性膵癌の早期診断・予後改善に寄与することを期待する.

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© 2020 日本膵臓学会
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