膵臓
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症例報告
術前化学療法後に脾動脈合併膵頭十二指腸切除術を施行したborderline resectable膵癌の1例
田中 秀治今井 寿東 敏弥村瀬 勝俊酒々井 夏子田中 善宏奥村 直樹松橋 延壽高橋 孝夫吉田 和弘
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2021 年 36 巻 2 号 p. 188-194

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抄録

症例は68歳,男性.水腎症の精査中に膵腫瘍を指摘された.腹部CT検査では膵頭体部移行部に腫瘤を認め,門脈・脾動脈浸潤を伴うcT3 cN0 cM0 cStage IIA切除可能境界(borderline resectable:BR)膵癌(BR-PV)と診断し,術前化学療法ゲムシタビン+nab-パクリタキセル(GnP)療法を2コース施行した.治療効果判定では,原発巣が21%縮小し,CA19-9は正常化したため,脾動脈・門脈合併膵頭十二指腸切除術を施行した.病理組織学的診断はinvasive ductal carcinoma,ypT3 ypN1b M0 ypStage IIB,化学療法の効果判定はGrade 1bであった.術後補助化学療法S-1を6カ月施行するも,術後2年に門脈周囲局所再発を来し,GnP療法を再導入し,術後2年4カ月現在,生存中である.

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© 2021 日本膵臓学会
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