日本海水学会誌
Online ISSN : 2185-9213
Print ISSN : 0369-4550
ISSN-L : 0369-4550
海水の沸点上昇
白田 利勝後藤 藤太郎石坂 誠一
著者情報
ジャーナル フリー

1974 年 28 巻 3 号 p. 156-161

詳細
抄録

海水の沸点上昇は海水淡水化装置の設計に対しても, また力学定数としても重要であるが, 今まで報告されたデータの中には信頼性の乏しいものもあり, 精度の高い沸点上昇データが必要となってきている.
本研究は60.0℃から130.0℃の温度域, 約1.7wt.%から11wt.%の濃度範囲で, 新しいステンレススチール製の双子型エブリオメーターを用いて海水の沸点上昇を測定した.
得られた沸点上昇は, StoughtonとLietzkeの推算値およびBromleyの実測値と非常に良く一致しており精度の高いものと思われる.
海水の沸点上昇データを, 6定数式で近似しその定数を最小自乗法によって決定し, 次の式が得られた.
B. P. E.=0.528764×10-1x+0.826030×10-3×xT-0.315082×10-7×xT2+0.320553×10-2×x2-0.144367×10-4×x2T+0.184416×10-6×x2T2

著者関連情報
© 日本海水学会
前の記事 次の記事
feedback
Top