日本海水学会誌
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海水における各種界面活性剤の生分解性
都島 康彦継国 孝司隆島 史夫
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1996 年 50 巻 1 号 p. 18-22

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抄録

OECDガイドラインの海水によるClosed Bottle法と, これをクーロメーター (閉鎖系酸素消費量測定装置) に応用した方法を用いて, 海水による各種界面活性剤の究極分解性と生分解速度について検討を行った.
その結果, 供試界面活性剤は海水によって酸化的に究極分解するものと考えられた. また, 各界面活性剤の生分解速度には,AG>AES=AS=AE≥EAA>LAS=石鹸の関係が認められ, 河川水や活性汚泥による過去の報告と同様, AES, ASの硫酸エステル型の分解速度が速い傾向があった. しかし, 通常淡水系の報告では生分解速度が速いとされる石鹸では, 金属石鹸の生成によると思われる生分解順位の逆転が認められた. さらに, 新規界面活性剤であるAGの生分解速度は非常に速く, EAAのそれは硫酸エステル型界面活性剤やAEに準じるものであった.
試験法の観点からは, クーロメーター法は硝化による妨害を受けにくく, 海水における究極分解性を評価するのに適した方法であると思われた.

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