抄録
海流, 波力等の自然エネルギーを直接利用する海水ウラン採取システムに用いる吸着剤として球状アミドキシム型繊維 (球状AO-繊維) 吸着剤を開発した. 球状AO-繊維の製造条件および球状AO-繊維の調製条件とその物理化学的性質およびウラン吸着性との関係について検討し, つぎの結果を得た.
1) 固液比, アスペクト比, 攪拌速度を制御することにより, 高収率でかつ再現性よく8~13mmの球径をもつ球状AO-繊維を調製できる.
2) 球状AO-繊維の含水量および見かけ密度は攪拌時間でおもに決まる.
3) 球状AO-繊維はアルカリ処理による解繊率を1%以下に抑えるため, TAOが長くなるとTA1を短くする必要がある.
4) 球状AO-繊維のウラン吸着速度はTsとともに減少するが, TAO=8h, Ts=5h, およびTA1=8hで得た球状AO-繊維は同条件 (TAO=8h, TA1=8h) で得た未成形のAO-繊維とほぼ同等のウラン吸着速度 (21日間で0.72mg/g) を示す.
5) 球状AO-繊維に吸着したウランは低濃度の塩酸で短時間で効率よく脱着できる.