日本海水学会誌
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閉鎖性海域である宮城県長面浦湾におけるアマモ草体の流出機構の検討
玉置 仁深谷 惇志徳岡 誠人村岡 大祐
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2007 年 61 巻 6 号 p. 321-324

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抄録
閉鎖性海域である長面浦湾において, 多量のアマモ草体の流出が観察された原因を検討した. 長面浦湾では, 水中光量の減少などに伴う光合成活性 (最大量子収率) の低下, および底質中の硫化物濃度の増加により, アマモの健全な根のバイオマスが衰退した結果, 草体地下部の固着力が減少し, 静穏な流況であるにもかかわらず, 僅かな物理的外力でアマモが流出したと推察された. またこのことは, アマモ場減少の一因であると推察された.
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