日本海水学会誌
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オキシテトラサイクリンおよび免疫賦活剤の経口投与がヒラメの腸内細菌数や組成に及ぼす影響
角田 出高野 佳奈
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2008 年 62 巻 6 号 p. 278-285

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抄録

塩酸オキシテトラサイクリン (OTC) や免疫賦活剤の投与が, ヒラメ腸内細菌の数や組成に及ぼす影響について調べた. OTC投与が腸内細菌の数や組成に及ぼす影響は軽微であったが, それは同耐性菌の出現を誘起した. ラクトフェリン (LF), フコイダン (Fu), γ-オリザノール (γ-OR) の投与は, 腸内のStreptococcus sp.(LF投与試験では, 当該菌の検出はなく, 挙動不明) やEnterobacteriaceaeの比率低下, Vibrio sp. の比率上昇を誘導した. V. anguillarum感染実験では, LF投与はEnterobacteriaceaeの比率低下やVibrio sp. に占めるV. anguillarumの比率低下に加え, 生残時間の延長, 瀕死魚の肝臓や脾臓中の細菌数の減少等を導いた. 上記結果は, 食や環境の安全. 安心に配慮した魚病の治療・予防には, OTCよりも, LF, Fu, γ-OR等の免疫賦活剤の使用が良いことを示唆する.

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