抄録
膨大な石油製品の取引や課税の数量の根拠となる石油類の流量測定の計量標準は、通商上、省エネ政策実施の観点、プラントの高度な品質管理の観点から重要である。そこで、標準の信頼性、達成可能な不確かさ、利便性について石油流量の標準供給体制を調査・分析し、わが国に適した国家標準の性能および供給の仕組みを設計した。これに基づいて、校正技術の検討、安全対策と不確かさ低減のための技術開発を行い、中核となる液種と流量範囲で世界最高水準の国家標準を確立するとともに、校正事業者の国家認定制度を利用した標準供給体制の発足を技術的に主導した。さらに、国際比較による国家標準の同等性の検証などを通して本事業の評価を行った。