大気環境学会誌
原著
レーザー多光子イオン化法を用いたモード走行中自動車排出ガスに関する個別成分のリアルタイム分析とOHラジカル反応性の評価
松本 淳三澤 健太郎石内 俊一藤井 正明林 俊一田中 光太郎山田 裕之後藤 雄一
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45 巻 (2010) 5 号 p. 205-211

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抄録

シャーシダイナモメーター上にてモード走行するディーゼルトラックの排出ガスについて、レーザー多光子イオン化法を用いてリアルタイム個別成分分析を実施した。ベンゼン、トルエン、o-キシレン、m-キシレン、p-キシレン、フェノール、の6成分を個別に測定し、排出ガス中の体積混合比が運転・走行条件とともに変動する様子を 1 秒値にて捕捉した。測定された体積混合比に排出ガス流量を考慮して、成分ごとの排出係数および OH 反応性を算出した。その結果、放出量や反応性について、全炭化水素量 THC やモード平均値の測定では捕捉できない成分や時間帯が一部に見られた。特に、高速走行時(>70 km/h)において、特異的に高いフェノール放出量を捕捉した。さらに、成分放出量および OH 反応性の 1 秒値データを用いて、環境影響の車速依存を調べた。その結果、中速域(50-70 km/h)が走行距離あたりの放出量や OH 反応性が最小となり、環境影響の点で効率的な走行条件であることがわかった。モード走行試験における自動車排出ガス成分の個別リアルタイム分析の有効性を確認した。

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© 2010 社団法人 大気環境学会
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