大気環境学会誌
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総説
微小粒子状物質(PM2.5)の測定
坂本 和彦
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2011 年 46 巻 2 号 p. 61-69

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抄録

我が国における微小粒子状物質(PM2.5)質量濃度のモニタリングやその化学成分の測定に関して、試料の捕集や分析方法に関する最近の状況を概説した。近年のPM2.5の主要化学成分は硫酸塩、硝酸塩、アンモニウム、有機炭素と元素状炭素である。それらの粒子状物質のサンプリングや化学成分の測定に関わるアーティファクトの回避・抑制をするために、本総説ではアニュラー・デニューダー-フィルターパック(AD-FP)を用いる幾つかのPM2.5サンプリング法ならびに熱分離反射光補正炭素分析法やエアロゾル質量分析計による高時間分解での粒子組成モニタリングについて紹介した。また、これらの利点や限界とともにPM2.5の測定に関する今後の課題について考察した。

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© 2011 社団法人 大気環境学会
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