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大気環境学会誌
Vol. 46 (2011) No. 3 P 148-155

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http://doi.org/10.11298/taiki.46.148

原著

低品位の石炭をクリーンに利用するための技術として、石炭のバイオブリケット化技術がある。バイオブリケットは微粉状の石炭にバイオマスと消石灰を添加して圧縮成型した固体燃料であり、燃焼時のSO2ガスの排出を大幅に抑制できる。この燃料の燃焼後に排出される高アルカリ性燃焼灰は酸性土壌の改良材として利用可能である。本研究では、バイオブリケット燃焼灰による酸性土壌改良に肥料供給効果を加えるため、燃焼灰と豚糞堆肥の同時施用が作物成長と元素吸収に及ぼす効果をラボスケールのハツカダイコン栽培試験により評価した。同時施用区で栽培したハツカダイコンは化学肥料なしでも良好な成長が認められた。また、同時施用は燃焼灰や堆肥由来の潜在有害金属の土壌中への固定にも効果的であるようであり、家畜糞尿堆肥の施用時に問題とされる亜鉛や銅の作物体中への取り込みも低減できることが示された。これらのことから、バイオブリケットの燃焼副生成物である燃焼灰と畜産廃棄物である家畜糞尿堆肥を混用することで、化学肥料の使用を抑えた土壌生産性の改良が実現可能であることが示唆された。

Copyright © 2011 社団法人 大気環境学会

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