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大気環境学会誌
Vol. 46 (2011) No. 4 P 224-232

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http://doi.org/10.11298/taiki.46.224

原著

大気中浮遊粒子状物質(SPM)や微小粒子状物質(PM2.5)の固定発生源調査として、都市ごみ焼却施設4施設において集塵機(BF)前および煙突前の煙道中でばいじんを粒径別に捕集した。BF前の平均ばいじん濃度は1,300~2,000mg/Nm3の範囲で、煙突手前が0.007~0.31mg/Nm3の範囲であった。煙突前の排ガス中ばいじん濃度の平均値は1998年時点に比べ、1/200以下に低減されていることがわかった。ばいじんの粒径頻度分布はBF前においては1.0μm、10μm付近にピークを持つ2山型を示した。これは過去の調査と同様の結果であったが、煙突前においては傾向が見られなかった。煙突手前の排ガス中のSPM濃度については環境基準値(0.10mg/m3)と比べると、施設AおよびCではその値はすでに下回っていた。PM2.5濃度についても施設Aでは、環境基準値の1年平均値(15μg/m3)をも下回っていた。全粒径ばいじんの集塵効率についてはいずれの施設においても99.9%以上であり、設備更新前に比べ上昇した。PM2.5の集塵効率についても99.9%以上であった。BF後の排ガス中サブミクロン以下の粒子は30nm付近に頻度分布を持っていた。以上より最新式の排ガス処理設備が導入された都市ごみ焼却施設からは1次粒子としてのSPM、PM2.5の排出は極めて少ないと考えられ、また1998年の調査結果と比べ有害大気汚染物質およびダイオキシン類除去対策の効果が認められた。

Copyright © 2011 社団法人 大気環境学会

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