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大気環境学会誌
Vol. 52 (2017) No. 1 p. 30-39

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http://doi.org/10.11298/taiki.52.30

研究論文(ノート)

大気中微小粒子の挙動調査を目的として、一般大気環境下において2014年から2015年の各四季においてPM0.1とPM2.5の粒径別大気捕集を昼夜別に行い、炭素成分と金属成分の分析を行った。気象データを考慮した日挙動の濃度変化の結果から、PM0.1とPM2.5に含まれる各成分はともに風向や日照の影響を受け、粒子濃度や成分濃度は捕集地点周辺の局地発生源や気象の影響により変化することが確認された。PM0.1とPM2.5の粒子径比率により、一年を通して大きな発生源寄与を一定の割合で受ける成分と、様々な発生源寄与を受けるために季節によって異なる比率を示す成分とが存在した。また、粒子生成における光化学反応の寄与はPM0.1に大きく、粒子生成および成長における凝縮作用の寄与はPM2.5に大きいことが示唆された。スピアマンの順位相関係数をとったころ、夏季のように光化学反応が顕著な条件での粒子生成では、有機炭素成分自身が自己凝縮を起こして粒子化している可能性が示唆された。これに対し、気温や混合層高度の低下に伴う凝縮や凝集といった作用が起こりやすい冬季においては、大気中に存在する金属成分を核として有機炭素成分が粒子生成や粒子成長を起こしている可能性が示唆され、全ての季節の夜間においても同様の傾向が見られた。

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