大気環境学会誌
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総説
近年喘息において症状の原因とされている気道粘液について―MUC5ACと大気汚染物質やCOVID-19の関係―
大山 正幸 東 賢一峰島 知芳水越 厚史安達 修一竹中 規訓
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2024 年 59 巻 3 号 p. 47-61

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抄録

近年、喘息患者の症状に基づく死亡原因は、気道に粘液が詰まることと考えられるようになってきた。大気汚染物質の生体影響において、喘息は重要な疾患である。本稿の目的は、喘息症状における気道粘液の関与の知見について概要を整理すること、そして、大気汚染物質と気道粘液に関する2022年12月31日までの研究について概説することである。また、近年問題になったCOVID-19においても気道粘液は呼吸困難に関与していることから、気道粘液を増加させる大気汚染物質がCOVID-19に何らかの影響を与えるかもしれない。実際にCOVID-19における大気汚染物質の関与も話題になったため、本稿ではCOVID-19と気道粘液に関する知見についても概要を整理し、大気汚染物質がCOVID-19に影響する可能性の推察に役立てる。これらの知見に基づき、今後大気汚染物質による気道粘液に関する研究が盛んになることが望まれる。

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