大気汚染学会誌
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捕集材の相違によるアンダーセンサンプラーのエアロゾルの捕集特性
田中 茂小林 英二橋本 芳一
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1983 年 18 巻 3 号 p. 256-262

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抄録
アンダーセンサンプラーのようなカスケードインパクターは, エアロゾルの粒度分布を決定する捕集装置として大変広く使用されてきた。しかしながら, 捕集表面が粒度分布に重要な影響を与える事が知られている。最も重要な捕集誤差は, 捕集表面からの粒子の “跳ね返り現象” に関係している。最適な捕集表面の選択を行う為に, 異なった捕表面を持つ3台のアンダーセンサンプラーを使用してエアロゾルサンプリソグの比較テストを行った。
最初のテストにおいては, ポリエチレンシート, ガラス板, 石英フィルターを捕集表面として使用した。重量および元素分析の結果, 石英フィルターが適した捕集表面である事が判った。
2回目のテストにおいては, パラフィンとワセリンでコーティングした2種類のガラス板とポリエチレンシートを捕集表面として使用した。パラフィンとワセリンでコーティングした捕集表面は高い捕集効率を示し, 特に “跳ね返り現象” による粗大粒子の損失を防いだ, それ故に, パラフィンおよびワセリンでコーティングした捕集表面は, 捕集したエアロゾル中の各元素の平均粒径値を増加させた。例えば, ワセリンおよびパラフィンをガラス板にコーティングした捕集表面とポリエチレンシートの捕集表面から得られたナトリウム平均粒径は, それぞれ4.2, 3.3, 21μmであった。これは, 平均粒径がそれぞれの捕集表面によって大きく異なる事を示した。
2回のテストの結果から, 正確な粒子の粒度分布を得るには, 粘着性又は柔かい捕集表面を用いたアンダーセンサンプラーを使用すべきである。
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