大気環境学会誌
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イオンクロマトグラフを組み合わせた酸性雨自動IC分析装置の開発
村野 健太郎及川 紀久雄榎本 保典佐藤 和栄猪俣 保
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1995 年 30 巻 4 号 p. 268-275

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抄録

酸性雨問題の広がりにより, 雨水や降下物の測定及びモニタリングは広範に行われている。現在, 国内でモニタリングに採用されている酸性雨自動測定機は0.5mm降雨毎のpH, EC (電気伝導度) を連続測定する装置であり, イオン種については, ある一定期間の降雨についてしか測定されない。雨水の酸性化機構, ガス状, 粒子状の大気汚染物質の除去機構の解明のため, あるいは連続モニタリングに有効な装置が必要である。このため, 既存の酸性雨自動測定機と高感度のイオンクロマトグラフ (IC) を結合させ, 陰イオン (Cl-, NO3-, SO42-), 陽イオン (Na+, NH4+, K+) を自動連続測定する酸性雨自動IC分析装置を製作した。性能試験により満足し得る結果を得たので, フィールド試験を行い有用性を明らかにした。

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