大気環境学会誌
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大気中C2~C9炭化水素類の全自動モニタリングシステムの試作
森川 多津子若松 伸司前田 恒昭
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1995 年 30 巻 5 号 p. 344-350

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抄録

試料濃縮およびキャピラリーガスクロマトグラフ法を組み合わせた, 大気中C2-C9炭化水素類の連続モニタリング用の全自動システムを開発した。分離カラムは内径0.53mmのアルミナプロットキャピラリーカラムであり, 抵抗として0.32mmのメチルシリコンキャピラリーカラムを直列に接続した。大気試料100-200mlを, TENAX GC, 活性アルミナおよび活性炭を充填した捕集管を用い, 液化炭酸で-10℃に冷却して捕集した。捕集した成分は, 40℃で分離カラム先端にフォーカスし, 昇温ガスクロマトグラフ法により定量した。0.1ppbレベルの大気中炭化水素を連続測定するための分析周期は90分である。標準試料による測定値の変動係数は一週間で±2%以下であった。
本測定装置は無人での長期間わたる大気中炭化水素主成分のモニタリングに有効である。

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