2018 年 20 巻 p. 53-61
本研究においては,中学1年生の女子とその母親を対象に,日々の母娘関係について調査を行い,日々の母娘関係の変化から,それぞれの母娘関係に潜在する因子をP技法因子分析により検討した。その結果,日々の母娘関係の構造は,母と娘それぞれにおいて3~4因子の因子で構成されている結果となった。また,これらの因子には,3組の母と娘に共通する因子とそうでない個別の因子があり,共通する因子として「母娘の親和的コミュニケーション」に関する因子と「娘の自己主張」に関する因子が存在していることを考察した。