胆道
Online ISSN : 1883-6879
Print ISSN : 0914-0077
ISSN-L : 0914-0077
原著
急性胆嚢炎に対する経皮的胆嚢ドレナージ術の有用性と予後に関する研究
伊藤 啓藤田 直孝野田 裕小林 剛尾花 貴志洞口 淳高澤 磨
著者情報
ジャーナル フリー

2008 年 22 巻 5 号 p. 632-637

詳細
抄録
【背景】 急性胆嚢炎に対する治療は早期の胆嚢摘出術であるが, 全身状態不良例や高齢者では手術関連の合併症率は高く, 経皮的胆嚢ドレナージ術 (PC) が有用とされている.
【対象と方法】 PCを施行した急性胆嚢炎134例を対象に, 手技的成功率, 臨床的有効率, 偶発症および予後について検討を行った.
【結果】 手技的成功率は100%で, 臨床的有効率は90%であった. 偶発症はカテーテルの自然逸脱を0.7%に, 自己抜去を1.5%に認めた. 重篤な基礎疾患を有していた3例は死亡した. PC後99例に対し胆嚢摘出術を施行した. 腹腔鏡下手術を施行した16%で炎症が高度のため開腹下手術に移行した. 非手術例の胆嚢結石例の10%にカテーテル抜去後再発がみられた.
【結論】 早期の胆嚢摘出術が施行できない場合には, 急性胆嚢炎に対するPCは有用で安全な治療法である. 胆嚢摘出術を行わない場合, カテーテルの抜去後再発に注意が必要である.
著者関連情報
© 2008 日本胆道学会
前の記事 次の記事
feedback
Top