胆道
Online ISSN : 1883-6879
Print ISSN : 0914-0077
症例報告
術前に診断し得た下部胆管原発腺内分泌細胞癌の1例
菅野 敦佐藤 賢一廣田 衛久正宗 淳高舘 達之力山 敏樹海野 倫明石田 和之下瀬川 徹
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2010 年 24 巻 5 号 p. 714-722

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抄録

要旨:下部胆管に発生した腺内分泌細胞癌の1例を報告する.症例は62歳,男性.全身倦怠感と皮膚黄染を主訴に来院した.入院時の血液検査所見は肝胆道系酵素の上昇を認めた.腹部CTでは下部胆管に造影効果のある腫瘍を認め,そこから肝側の胆管は拡張していた.ERCPでは,下部胆管に腫瘤影と一致した偏側性の欠損像を認めた.経乳頭的に生検を施行した結果,腺内分泌細胞癌の診断であった.遠隔転移を認めず,膵頭十二指腸切除術を施行した.術後gemcitabineの補助化学療法を施行したが,術後3カ月で多発性の肝転移が認められ,術後5カ月で永眠された.胆管原発の腺内分泌細胞癌は極めて稀であり,また術前の生検にて腺内分泌細胞癌と診断し得た症例の報告はなく貴重と考えられた.

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© 2010 日本胆道学会
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