2016 年 30 巻 2 号 p. 206-211
術後良性胆管狭窄の治療はまず非観血的治療を試みるべきである.ガイドワイヤーが狭窄部を通過せず内瘻化できない時は観血的治療を考える.手術方法としては最も生理的な胆管・胆管吻合術を第一選択として施行に努力すべきであり,胆管空腸吻合術は最後の手段で安易に適応すべきではない.再狭窄防止策として卓越せる手術手技がもっとも重要な因子であるがスプリントチューブの留置期間,抜去のタイミングなどのチューブコントロールも大切でチューブ挿入部は左肝管部よりの経肝的挿入法がよい.