胆道
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Laparoscopic Cholecystectomy
動物実験の実際と問題点
村井 隆三安藤 博広原 鍾一平沢 正典楠山 明奥井 重徳栗栖 敏嘉橋口 文智伊坪 喜八郎
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1992 年 6 巻 1 号 p. 68-72

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抄録
Laparoscopic Cholecystectomyは, 1989年フランスにて, Duboisらにより紹介されて以来, 欧米などにおいて, 広く行われつつある.
本法は, 腹腔鏡画像をビデオカメラに写しモニターテレビを見ながら行う外科手術方法であり, 立体視できず, 長い鉗子類を自由自在に操作できるようになるまでには, 動物を用いたトレーニングが不可欠である.
著者らは, 臨床例に先立ち, 10頭の豚と5頭の犬を使ったLaparoscopic Cholecystectomyの動物実験を経験した.1 5回の動物実験において, 4件の合併症を経験した(26.7%) .内2例は臨床例であれば, 明らかに開腹手術を必要とするものであった.
30kgの豚においては, 全例胆嚢管と胆嚢動脈を別々に処理することが可能であり, 胆嚢管への造影チューブの挿入にも成功した.
臨床例における合併症を避けるためにも, 動物を用いたトレーニングが重要と考えられた.
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© 日本胆道学会
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