天然有機化合物討論会講演要旨集
Online ISSN : 2433-1856
第60回天然有機化合物討論会実行委員会
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1. C2対称性を有する新規光学活性ジケトンの縮合環化連続反応を用いたguignardone 類の不斉全合成(口頭発表の部)
*瀧澤 伊織小林 豊晴川本 諭一郎阿部 秀樹伊藤 久央
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p. 1-6-

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抄録

【緒言】  ポリケチド部位およびテルペノイド部位から構成されるメロテルペノイドは、その生合成経路や生理活性により注目されている二次代謝産物であり、近年メロテルペノイドの一種である tricycloalternarene (TCA) 類の単離・構造決定が多数報告されている。Guignardone H (1) および I (2) は、2012年に中国海南省に生息するマングローブ植物 Scyphiphora hydrophyllacea の内生菌より単離された新規TCA類であり、 guignardone I (2) はMRSAに対する抗菌活性を有する1)。そこでTCA類の詳細な生理活性試験のための試料供給や、構造活性相関研究を視野に入れた網羅的合成法の確立を目的とし、1 および 2 の合成研究に着手した。 【合成計画】  合成研究を行うにあたり、C2対称性を有する新規光学活性ジケトンを用いた、Knoevenagel 縮合と続く電子環状反応、すなわち縮合環化連続反応により基本骨格である三環性骨格の構築および立体選択的水素化による三連続不斉中心の構築を鍵反応とする合成経路を立案した (Scheme 1)。 Scheme 1. テルペノイドユニットであるアルデヒド 3 とポリケチドユニットである新規光学活性ジケトン 4 を別途合成し、縮合環化連続反応により三環性化合物 5 へと導く。次いで化合物 5 の立体選択的な接触水素化によるテルペノイドユニットの三連続不斉中心を構築した後、数工程の官能基変換により guignardone H (1) および I (2) を合成する計画である。

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© 2018 天然有機化合物討論会電子化委員会
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