天然有機化合物討論会講演要旨集
Online ISSN : 2433-1856
第60回天然有機化合物討論会実行委員会
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37. ヌクレオシド系抗真菌性抗生物質生合成におけるラジカルC-C結合形成反応(口頭発表の部)
Edward A. Lilla*横山 健一
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会議録・要旨集 オープンアクセス

p. 217-222-

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抄録

真菌による感染症は近年増加傾向にあるが、臨床薬として用いられている抗真菌性抗生物質は種類が限られており、強い副作用を有するものや耐性菌が頻繁に観測されているものがほとんどである。そのため、新たな抗真菌性抗生物質の開発が求められている。ニッコウマイシンZやポリオキシンD(図1a)に代表されるペプチジルヌクレオシド系抗真菌性抗生物質は真菌の細胞壁生合成を阻害し、極めて選択的な抗真菌作用を有する重要な化合物群である。しかしながら、その共通構造であり特徴的な六炭糖を有するヌクレオシド部位(アミノヘクスロン酸、AHA、図1a)の生合成についてはそのほとんどが未解明である。今回、我々はAHA生合成に関して、C5′-C6′結合形成反応をラジカル機構で触媒する酵素の機能および反応機構解析に成功したので、これを発表する。  AHAは、ウリジン一リン酸(UMP)とホスホエノールピルビン酸(PEP)からエノールピルビルUMP(EP-UMP)とオクトシル酸(OA)またはその誘導体を経て生合成されることが知られていた1-2(図1a)。しかし、AHAやOAが有するC5′-C6′結合(図1aの楕円)の生合成機構は未解明であった。C5′-C6′結合はAHAやOAをはじめとした、6炭素以上の糖を有する多くのヌクレオシド系天然物に見出される。近年、C5′-C6′結合形成に関して、抗細菌性抗生物質カプラザマイシン生合成研究から、αケトグルタル酸(αKG)依存型酸化酵素によってC5′位がアルデヒドへ

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© 2018 天然有機化合物討論会電子化委員会
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